過去ログ

2015年
第178回 ミレニアル世代は火星から来たのではありません
第177回 ミレニアル世代のマネジメント――虚構と現実を分ける
第176回 ジョゼ・モウリーニョ――ビジネスリーダーの新モデル
第175回 シンデレラに学ぶ5つのレッスン
第174回 イノベーターのDNA
第173回 本社は耳を傾けているか?
第172回 事例:ハイネケン グローバル新卒採用
第171回 人材測定の効果
――(5)ビジネス・アウトカム・スタディ(後編)
第170回 人材測定の効果
――(4)ビジネス・アウトカム・スタディ(前編)
第169回 人材測定の効果
――(3)ビジネスバリュー・ステートメント(事例後編)
第168回 人材測定の効果
――(2)ビジネスバリュー・ステートメント(事例前編)
第167回 人材測定の効果
――(1)はじめに
2014年
第166回 2015年、人事はこの5つの優先事項を見逃すな
第165回 Y世代は良いリーダーになれるか?
第164回 事例:アダブ・トラスト――ダイバーシティと雇用機会均等を改善
第163回 世界の会社員は仕事に何を求めているか?
第162回 採用場面におけるゲーミフィケーションの活用――トレンドとベストプラクティス
第161回 新卒者の3分の2が最初の職を後悔
第160回 事例:ウェストヨークシャー州消防局
第159回 事例:オーストラリア ビクトリア州司法局
第158回 ネガティブ経験への対処なし
第157回 モバイル・アセスメント:長所と短所
第156回 HRのサバイバル的考え方がビジネスの成長を阻害
第155回 CEBがThe Economic Timesと協力して、インドの次世代リーダーを見極め
第154回 サイコメトリックスのパワー(2/2)
第153回 サイコメトリックスのパワー(1/2)
第152回 CEBが今年の採用技術革新賞を受賞
第151回 ハイポテンシャル人材識別のためのHRガイド
第150回 ハイポテンシャル人材とはどんな人材か?
第149回 CEBが中国で人材マネジメント業界リーダーとして認められる
第148回 社員調査を再考する‐エンゲージメントを超えて(3/3)
第147回 社員調査を再考する‐エンゲージメントを超えて(2/3)
第146回 社員調査を再考する‐エンゲージメントを超えて(1/3)
第145回 ビジネスの成功を推進する人材戦略
第144回 事例:スワロフスキー
第143回 企業戦略・プロジェクト切り上げの難しさ
第142回 まずいオン・ボーディングの隠れたコスト
2013年
第141回 ネルソン・マンデラ氏の残したもの
第140回 幹部候補者トレーニングに不信
第139回 事例:マークス&スペンサー
第138回 CEBリポート:グローバル・リーダーシップ・パイプラインの強化(3/3)
第137回 CEBリポート:グローバル・リーダーシップ・パイプラインの強化(2/3)
第136回 CEBリポート:グローバル・リーダーシップ・パイプラインの強化(1/3)
第135回 人事リスク上位8位と、その対処方法(後半)
第134回 第29回 産業・組織心理学会大会報告
第133回 人事リスク上位8個と、その対処方法(前半)
第132回 事例:国際連合のコンピテンシー採用
第131回 新卒採用者にとっての難問‐SHLグローバルスタディより
第130回 新入社員がチームをかき回すのをどうやって止めることができますか?
第129回 事例:質の高い成長のためにブランドのスターを見極め――インターコンチネンタル ホテルズ グループ
第128回 2013年度ビジネス成果研究リポート 主な結果
第127回 2013年度ビジネス成果研究リポート 研究手法
第126回 2013年度ビジネス成果研究リポート――アセスメント・ソリューションによる収益改善――
第125回 人事優先課題とビジネス・バリュー
第124回 SIOP 2013
第123回 事例:メッツォ
第122回 情報のビジネス的な価値を最大化する
第121回 2013年グローバル・アセスメント・トレンド調査報告書
第120回 タレント・オーディットでビジネスの成長力を確保する
第119回 事例:スイス・リー
第118回 雑誌記事 Marriage of Equals
第117回 事例:グラクソ・スミスクライン
第116回 貴社のビジネスにとって最もリスキーな人は誰ですか?
2012年
第115回 事例:KPMG
第114回 アセスメントを考える
第113回 SHL香港が『優秀HRサービス賞』を獲得
第112回 事例:カンタス航空
第111回 女性は何故、英国企業のトップの位置に登ろうとしないのか?
第110回 事例:スワロフスキー〜離職率を下げ、雇用プロセスをブランド化する〜
第109回 ヨーロッパにリーダーが足りなくなる
第108回 SHLグローバル・リーダーシップ研究結果
第107回 中国では採用はソーシャルに
第106回 事例:バークレイズ よりよい選抜のための評価者トレーニング
第105回 職場におけるダイバーシティの障壁を切り崩す
第104回 中国のビジネス・エリートが上海でSHL LINKカンファレンスに参加
第103回 事例:ゼロックス
第102回 サクセッション・プランニングを効果的に進めるための6つの戦略
第101回 あなたの上司は明日も仕事にきますか?
第100回 オリンピックで仕事を休めるか?
第99回 2012年度グローバル・アセスメント・トレンド調査結果(サマリー)
第98回 アセスメント・トレンドの変化〜人材をより大局的に捉える〜
第97回 調査・統計ニュースより〜
第96回 SHLが南アフリカのリーダーシップ指数を発表
第95回 コア・バリューに沿った採用プロセスを:ジョン・ルイスとHSBCの事例
第94回 人材をめぐる戦い:here and now
第93回 事例:ユニリーバ 大卒採用
第92回 事例:タレス・アレーニア・スペース
第91回 大学4年生のための職探しのヒント
2011年
第90回 事例:テスコ――新設職の評価プロセスをSHLと共同で開発
第89回 パーフェクトなパーソナリティを採る――アセスメント・テストの人気高騰
第88回 ごめんなさい。コンピューターが「だめ」と言っています。
第87回 事例:DHLサプライチェーン 大卒採用
第86回 起業家新世代の創造をSHLが支援
第85回 SHLがビジュアル・アイデンティティを一新
第84回 事例:ヒルトン・インターナショナル
第83回 ビデオクリップを用いた面接者要因の探索的研究(学会発表報告)
第82回 事例:NASA(アメリカ航空宇宙局)
第81回 中小企業は採用費を無駄に使っているかも
第80回 社員本人が自分自身の最も厳しい批評家
第79回 成果研究レポート
第78回 事例: 日産
第77回 グローバル・アセスメント・トレンド調査結果(サマリー)
第76回 大卒者の60%が仕事を見つけられていない
第75回 SHLクライアントの大卒採用が名誉ある賞を受賞
第74回 安全のDNAを分解する(3) 〜職場事故はなぜ起き続けるのか?
第73回 安全のDNAを分解する(2) 〜職場事故はなぜ起き続けるのか?
第72回 安全のDNAを分解する(1) 〜職場事故はなぜ起き続けるのか?
第71回 事例:BUPA
第70回 英国労働力の意欲欠如が「幽霊退職」に拍車
第69回 顧客調査結果:貴社の人事課題を理解するために
第68回 ベストな人材を採用するチャンスをつかめ
第67回  SHLとPreVisorが合併――人材マネジメントのグローバル・リーダーへ
第66回  事例:ゼロックスU.K.
2010年
第65回 SHL社ユージーン・バーク氏がテスト出版社協会の理事に選出される
第64回 事例:イギリス航空管制公社(NATS)――オンライン採用選抜プロセスを改善
第63回 ロンドン人はイギリスで最も勤勉でやる気にあふれた労働者である
第62回 組織の成長のためのオン・ボーディング(2)−実務上のヒント
第61回 組織の成長のためのオン・ボーディング
第60回 iPQを発売
第59回 事例:富士通のタレントマネジメント
第58回 2011年大学卒業予定者は、企業が求める対人スキルに欠けている
第57回 SHL顧客にとってアセスメントが事業業績にプラス影響(アバディーン調査結果)
第56回 まずい採用方法のせいでビジネスが顧客を失うかも(その2−小売業界編)
第55回 まずい採用方法のせいでビジネスが顧客を失うかも
第54回 SHLグループCEOへの質問
第53回 事例:ケロッグの人材マネジメントプログラムにSHLがパリン、パチパチ、ポンを追加
第52回 採用業務アウトソーシング
第51回 ネットワーキングの科学−SHLシニアコンサルタント Alex Fradera
第50回 事例:ハーツ−変革を推進する人材を選抜
第49回 「いい気にならずに適合度を」SHL CEO ディビッド・リー
第48回 キネティク社−南極探検隊メンバー選抜
第47回 SHLが中国に上海オフィスを開設、ATAとパートナーに。
第46回 最先端のテクノロジーを維持する
第45回 パーソナリティ検査の投資収益
第44回 大量採用
第43回 LinkedInのSHLグループに参加しませんか?
第42回 2010年DOP大会にて
第41回 将来に目を向ける時が来た
2009年
第40回 事例:コールセンター・顧客サービスのスタッフ採用(2)
第39回 事例:コールセンター・顧客サービスのスタッフ採用(1)
第38回 EU大統領の選出方法はおかしい、とSHLが警告。
第37回 約600万人のイギリス労働者が職務に満足していない
第36回 SHLが画期的なパーソナリティ検査を発売
第35回 技術投資によってより迅速な人事決定が実現
第34回 事例:クリスピー・クリーム・ドーナツ
第33回 客観採点式インバスケットテストの開発と妥当性検証(学会発表報告)
第32回 不況下における社員エンゲージメント・意欲低下の背景について、重要な洞察をSHLが公開。
第31回 ケーススタディ:オックスファム
第30回 ケーススタディ:3M
第29回 社員は『昇進』と『能力開発』の機会に欠けていると認識
第28回 SHLに新CEO
第27回 ケーススタディ:シェル石油開発
第26回 ケーススタディ:オイルサーチ社
第25回 動機付けに「万能の」やり方はない、とSHLが警告
第24回 求職者の4分の1が仕事を得るためにうそをつく
第23回 SHLが次のルイス・ハミルトン探しを加速
第22回 SIOP大会でSHLアンディ・ロス博士が講演
第21回 第24回SIOP大会にSHLが参加
第20回 チームビルディング
第19回 ケーススタディ:大手国際銀行A行
第18回 SHLとStepStoneが業務提携
第17回 ケーススタディ:ソニー・ヨーロッパ
第16回 ケーススタディ:アライアンス・ユニケム
2008年
第15回 年齢とOPQの関係に関する最新研究
第14回 あなたはどんな学習パーソナリティをもっていますか?SHLにお尋ねください。
第13回 今日のグローバル経済における人材
第12回 ケーススタディ:イギリス国営くじ基金(3)
第11回 ケーススタディ:イギリス国営くじ基金(2)
第10回 学会発表ご報告
第9回 ケーススタディ:イギリス国営くじ基金(1)
第8回 ケーススタディ:イギリス リバプール市
第7回 客観テストに関するヨーロッパ企業調査結果
第6回 リーダーが足りなくなる!
第5回 採用シンポジウム(東京)報告
第4回 大学院生への研究支援
第3回 ケーススタディ:コカ・コーラ
第2回 言葉よりも行動
第1回 Y世代は、採用にどんな影響を与えるのか?

堀 博美のSHLグローバルニュース

このコーナーは、イギリスのCEB SHL Talent Measurementがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主に広報誌やユーザー向けネット配信、HPプレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。

今回は、CEBブログの「リーダーシップ開発」コーナーに掲載された記事をご紹介します。前回の雑誌記事「ミレニアル世代のマネジメント:虚構と現実を分ける」に関連する内容です。

多くのマネジャーやビジネスコメンテーターが、ミレニアル世代が労働人口の中で最も重要な層であり、細心の注意を払って獲得・管理しなければならないと指摘しています。

それには理由があります。2025年までに7500万人以上のベビー・ブーム世代がアメリカの労働力からリタイアし、2030年までにアメリカは3000万人の労働力不足に直面しそうです。この傾向は世界の他の国でも同じです。つまり、会社はあらゆる職務で欠員補充の人材が足りなくなる可能性があります。現在20歳代のミレニアル世代が2030年のリーダー職を埋める人材なのです。

それに加え、仕事環境(人々がどのように仕事を行うか、どのように人と協力して仕事をするか)はこれまでにないほど急速に変わりつつあり、充分な成長を確保するために会社はこれまでと違う不慣れな市場に進出して競わなければなりません。

ミレニアル世代の社員はこの変化の時代に役立つスキルをもっており、次の10〜15年間に予想外の新しい高みへ会社をリードするポテンシャルをもっています。ミレニアル世代は上の世代よりもテクノロジーに精通しています。あらゆる業態・規模のブランドにとって重要な戦場であるソーシャルメディアやデジタルメディアを楽々と使いこなし、(多くの調査結果が示しているように)複数の業務を並行して行うことが上手です。

彼らはスーパーマンではない

しかし、ミレニアル世代が有益なエネルギーや活力、新テクノロジーの知識をもたらしてくれると言っても、チームの他のメンバーを犠牲にしてまで大事にすべき異星人ではありません。現在の労働力における3つの世代グループ(ベビーブーム世代、X世代、ミレニアル世代)はそれぞれ異なる、しかし、同じくらい有益なスキルや能力をもっています。

次の15〜20年間に強固なリーダーシップ・パイプラインを確保するために、管理職は3つの世代すべてから最大限のメリットを得ることを学び、3つの世代グループがうまく協力し合うことを支援しなければなりません。

3つの世代はどう違うか

ミレニアル世代はリーダーになれる可能性が高い、という管理職の見方が正しいことをSHLデータは示しています。リーダーのポテンシャルが高い社員は、ベビーブーム世代で16人に1人(6.3%)、X世代で13人に1人(7.4%)、ミレニアル世代で11人に1人(8.4%)です。

しかし、ミレニアル世代が現時点で全て優れているというわけではありません。若い世代を最大限に活用するために、会社は適切な教育研修プログラムを開発して実施しなければなりません。4つの重要なマネジメント活動について3つの世代を比較したSHLデータを図1に示しました。よいアイデアや提案を作り出す能力(「ビジョンを作る」)の世代間の違いは少しですし、それらのアイデアを社会化する力(「目標を共有する」)はほとんど差がありません。しかし、下の2つでは大きな差があります。人を動かしてアイデアや提案への支援を得る力(「支援を得る」)は上の世代が強く、アイデアを行動に移す力(「成功をもたらす」)は若い世代が強いです。

図1:重要なマネジメント活動における3つの世代の比較(数値はパーセンタイル得点)

3つの世代を全て活用してのリーダーシップ開発

ミレニアル世代は物事をやり遂げることは素晴らしいですが、自分の考えへのサポートを呼びかけて支援を得ることはあまりうまくありません。今後の数十年間で「ネットワーク・リーダーシップ」がどれだけ重要かを考えれば、これは明らかにミレニアル世代の社員が是正すべき盲点でしょう。そして、データによれば、その是正を提供できるスキルと能力を共有するのに最も適した人々は上の世代の社員です。

これらの違いを理解することによって、管理職は自分の部下たちのスキルと経験をうまく活かすことができ、会社の将来にとってのベストなリーダーを開発することができます。ます。以前のブログでミレニアル世代社員をどう引きとめエンゲージさせるかを見ました。そこで引用したデータでは、ミレニアル世代は「自分の成長(学習やスキル獲得の機会)」と「昇進(昇進・昇格の機会)」によって最も動機付けられます。つまり、ミレニアル世代は自分たちのアイデアやプロジェクトへの支援をどう集めるかを学ぶ必要があるだけでなく、彼らはまたそのリーダーシップスキルをぜひ開発したいと思っているのです。

世界中の会社でミレニアル世代は重要です。その理由は15年後にはシニア社員が足りなくなる可能性があるからであり、ミレニアル世代が上の世代に欠けているスキルを持っているからです。しかし、会社が3つの世代のスキルをどうすれば最大限に活用できるかを学べば、はるかに強いリーダーたちを生み出すことができるでしょう。

ミレニアル世代は火星から来たのではありませんし、ベビーブーム世代は金星から来たのではありません。我々は皆、地球というひとつの星にいるのであり、共に働くことで大きく前進することができるでしょう。

(© CEB. Translated by the kind permission of CEB SHL Talent Measurement Solutions. All rights reserved)

 

図1の世代間比較は大変興味深いです。なんとなく感じていることもデータになると説得力があります。

文責:堀 博美